18:30~
奉納神楽演目
①潮祓 ②滝夜叉姫 ③頼政 ④八岐の大蛇 ⑤恵比寿
富士神楽団プロフィール
富士神楽団の発足は明治年間、石見神楽矢上系の神楽団から教えて頂いたと伝えられ ています。 その後、昭和26年に安芸高田市(旧美土里町)の神楽団より八調子新舞の教えを受け 「悪狐伝」などを舞始めました。 昭和45年には富士神社に神楽を奉納していた、境・茅ヶ原地区の神楽団と合併し、 現在の富士神楽団になりました。 近年では、競演大会、県内各地の奉納神楽、各種イベント、老人ホームなどで披露 する機会が増えており、若い団員から、ベテランまで一丸となって「感動ある神楽」 を目指し活動しています。
演目あらすじ
潮祓(しおはらい)
滝夜叉姫
天慶の乱に敗れた平将門は五体を切り取られ、その首は都へと持ち帰られ七条河原へ晒されます。将門の娘五月姫は、死して尚、眼を見開き虚空を睨みつけ「我が五体を返せ」と嘆く父の無念を知り、それまで信心していた仏道を捨て、還俗して父の仇討ちをする事を決意します。鞍馬貴船神社に参篭した五月姫は、一心不乱に祈願し遂に妖術を授かり、自らを滝夜叉と名乗り下総国相馬城へと立ち帰り、朝廷に反旗を翻します。噂を聞きつけた将門の家臣達は滝夜叉の下に集まり、我々も共に主君の無念を晴らしたいと滝夜叉に訴えます。家臣達の心意を聞いた滝夜叉は、自らの妖術を分け与え戦に備えさせます。陰陽博士大宅中将光國は、陰陽霊術の占いにより、朝廷に叛く者は滝夜叉であることをつきとめ、滝夜叉征伐の勅命を受け相馬城へ乗り込みます。 滝夜叉の妖術に苦戦しながらも壮絶な戦いの末、遂に滝夜叉を討ち取り、天下泰平を取り戻します。
頼政
平安時代末期、毎夜丑の刻に黒雲がわき出て、御所・清涼殿の上を覆い尽くすと、帝はひどくうなされました。何者ともつかぬ相手の退治を命じられた弓の名手・源の頼政が南無八幡菩薩と念じ、矢を放つと奇怪な獣・鵺(ぬえ)が姿を現します。鵺の逃げ込んだ東三条の森へと、頼政と猪早太は攻め込み激闘の末、退治します。源頼政の鵺退治を描いた神楽ですが途中に猿が現れユーモラスな一面もある演目です。
八岐の大蛇
日頃の悪行により天照大神をはじめとする高天原の神々に高天原を追われた 素戔嗚尊(スサノウノミコト)は、諸国を放浪し、出雲の国の斐の川の川上で嘆き 悲しんでいる足名椎、手名椎、奇稲田姫に出会います。その訳を聞いた尊は、 奇稲田姫を妻にする事を条件に大蛇退治を決意し、夫婦に毒酒の用意をさせます。 すると群雲ともに大蛇が現れ、毒酒を飲み酔い伏してしまいます。尊は不意を付き、 大蛇との壮絶な戦いの末、大蛇を切り裂き見事大蛇を退治します。その時、大蛇の 尾から一振りの剣が表れます。尊はこの剣を「天叢雲剣」(アメノムラクモノツルギ) と名づけ、天照大神に献上します。
恵比寿
「恵比寿」は美保神社の祭神で、古くは豊漁の神。のち七福神の一人として、生業 を守り、福をもたらす神とされています。 この神楽は、大国主命(オオクニヌシノミコト)の御子である事代主命(コトシロヌシ ノミコト)の神徳を讃えたもので、恵比寿の釣り場面を主体に舞われるのが通例で、 恵比寿の福神面とともに身振り手不利も面白く、おめでたい舞として結婚式や 祝賀式で舞われることの多い舞です。