早稲田神社

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日本のしきたり / 2020.01.13 更新
「左義長」年神さまのお見送り

皆さま、良い年をお迎えのことと思います。
年末年始にはたくさんの方々にお詣り頂き、心よりお礼申し上げます。
今年は、十二支のスタートである「ねずみ年」です。
なぜねずみが一番? それは神様がかけっこをさせて早い者から順番を付けたから。そんな説がありますが、神様もなかなかユニークな心をお持ちですね。
お正月の間に観た映画の中で「神様はジョークが好きだ」というセリフがありました。
「よりによって」「なんで」ということって、なぜか重なりませんか。
そんなとき、わたしたちは神様に試されているのかもしれません。
どんなことがあっても、それをどう乗り切るか。それはあなたの受け留め方と努力次第。だから前を向いて生きましょう。そんな意味合いでの引用でした。
何があっても大丈夫。そんな気持ちで新しい年を送りたいですね。
さあ、今年はどんな年になるでしょう。

ここ早稲田神社の境内から、明るい光が照らします。
皆さまいかがお過ごしですか。早稲田神社通信です。

「十二支 ねずみ」

もともと十二支は動物とは無関係のもので、東西南北の方角に「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」と漢字をあてていましたが、覚えやすくするために、その字に動物をあてはめたのが始まりです。『漢書』によると「子(ね)」は、もとは“ふえる”という意味の「孳(し)」で、新しい生命が種子の中に芽生え始める状態を表しているとされています。 のちに、動物の鼠が割り当てられました。
また、ねずみは多産であるため、繁栄の象徴とされています。
七福神の大黒天の使者で、食料を守るとされてきました。大国主命の危機をねずみが救ったという神話もあり、縁起の良い動物です。
そして、ねずみは生涯を通じて同じパートナーと生涯寄り添うのだとか。このことから欧米では、幸福な家庭の象徴になっているそうです。

「左義長(さぎちょう)」とんど祭り

これは火起こしの道具です。
神聖な火は、昔ながらの方法で起こします。

小正月(こしょうがつ)を中心に、多くの地域で「とんど祭り」が行われます。
正月飾りを神社の境内や道祖神の近くで焚き上げる、一種の火祭りのことです。
もとは平安時代に宮中で行われていた行事に基づいています。
宮中では正月15日と18日に、3本の竹や棒を結わえて三脚に立てた毬杖(ぎっちょう)を立て、うたいはやしながら焼きました。これが「左義長(さぎちょう)」の由来です。のちに新年に行われる火祭の行事として、一般に広まりました。
火が燃え上がる様子を「どんど・どんと」などということから、とんど祭りと呼ばれるようになりました。
神社では、お正月行事の最後を締めくくる神事として行われます。
お正月は門松や注連飾りを依代(よりしろ)として、年神様をお迎えしました。その依代を神聖な火によって焼くことで、お正月の神様はその煙に乗ってお帰りになられるといいます。左義長には、炎と共に神様を見送る意味があるとされています。

聖なる火である忌火は、巫女によって点火のため運ばれます。

左義長の煙にあたると健康でいられる。 左義長の火で焼いた餅を食べると一年間病気をしない。灰を持ち帰り自宅の周囲にまくとその年の病を除く。そして書き初めを焼いた時に炎が高く上がると字が上達する。などと言われています。
とんどの火は、有難いご利益が多いですね。

1月14日には、早稲田神社でも「とんど祭」が行われます。
どうぞ皆さま、神様のお見送りに、早稲田神社の「とんど祭」へお越し下さい。

そして、本日1月13日は「成人の日」です。新成人の皆さまおめでとうございます。人生の門出のひとつですね。成人の年には、お祝いのご報告に神社にお詣り下さい。 感謝のお礼とともに、明るい未来をお祈りしましょう。

【お知らせ】
令和2年 1月14日(火)「とんど祭」
・午後6時より 祭典
  祝詞奏上、玉串拝礼、火起こし、忌火点火
・午後6時15分~午後8時半 お焚き上げ
ぜんざい・甘酒のお振舞い