早稲田神社

LINE INSTAGRAM
早稲田神社について・日本のしきたり / 2018.02.10 更新
これで納得! 同じ名前の神社がたくさんある理由 ~同じ名前の神様がたくさんいるの?~

先日、神社は日本全国で8万社以上あるとご紹介しましたが、記事をご覧の方からご質問を頂きました。

「神様がいらっしゃるのが神社なら、同じ名前の神社がたくさんあるのはどうして? 同じ名前の神様がたくさんいるの? それとも、神様がその時々に移動するの?」

というものです。

確かに、八幡宮や天満宮など同じ名前の神社は数多くありますから、不思議に思われる方がいらっしゃるのも無理はありません。

今回はこのご質問についてお答え致します。

同じ神様がたくさんいるわけではなく、神様の存在は唯一

まず、神道における神様の考え方では、『神霊(神様のこと)は無限に分けることができ、分霊しても元の神霊に影響はなく、分霊も本社の神霊と同じ働きをする』とされます。

例えば、八幡様で説明をしますと、全国の八幡様をお祀りしている神社には、大本の神社からお分けした分霊の八幡様がいらっしゃいます。

そして、その八幡様は全てがつながっていらっしゃるのです。

具体的に言うと、この瞬間広島の八幡様にお参りをされた方がいたとしましょう。

それを、日本全国の神社にいらっしゃる八幡様がご存知になられて、ご利益を同じようにくださるのです。

その為、
最初の質問の
・同じ名前の神様がたくさんいるの?
・神様がその時々に移動するの?

に関して言えば、神様がたくさんいらっしゃるわけでも、移動をするわけでなく、分霊という形で分かれて神社にて鎮座されているというのがご回答となります。

なぜ、同じ神様を祀る神社がたくさんあるのか?

さて、神様の性質についてご納得いただけましたら、次はなぜ同じ神様を多数の神社がお祀りしているのかというご質問にお答えします。

こちらに関しては、参拝を身近にする為と言われています。

例えば、昔は武家の守護神として広く信仰された八幡様ですが、総本社は大分県宇佐市の宇佐神宮と言われています。

もし、総本社以外で参拝ができないのだとしたら、当時の多くの人は参拝自体が非常に難しくなってしまいます。

だからこそ、神霊をお分けして、新しく作った神社へとお越しいただくことで、多くの人が参拝しやすくする必要があったわけです。

この、本社から神様を新しい神社へと分霊をお分け頂くことを勧請(かんじょう)と言い、他の神社から御祭神を勧請した神社を分祀(ぶんし)分社(ぶんしゃ)といいます。

本日のまとめ

・同じ神様を祀っている神社には大本の神霊から分けられた分霊が鎮座しています。
・そして、神霊と分霊には偽物・本物といった差はいっさいなく、全てがつながり、私たちを見守ってくださるのが神様の在り方です。
・今日、同じ神様を祀る神社が多くあるのは、参拝を身近にする為と言われています。